Club Noohl
プライベート・プレス──書物と紙片にまつわるエトセトラ
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DATE: 2014/03/05(水)   CATEGORY: 随想録
英国音楽クラブvol.2〜blur & Madchester
英国音楽クラブvol.2は《blur & Madchester》!

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《Coffee and TV》のMilk君も参加!

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★お知らせ★
HURTSの非公式ファンアカウントを作りました!

→HURTS JAPAN

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DATE: 2013/05/17(金)   CATEGORY: 随想録
サンデーバザール終了しました
 silent musicさま主宰の《サンデーバザール》は、大盛況のうちに無事終了致しました。

 沢山のおなじみのお客様、初めてのお客様が《愛書家のためのちいさな小間物店》にお立ちより下さいました。「Tea Bag Handkerchief」と「Paper Bar」が殊に好評で喜んで頂けましたこと、本当に光栄に存じました。

 皆様の日々に、小間物たちが彩りを添えることができますよう…

 お声をかけて下さいましたsilent musicさま、ご一緒できました作家様方に心より御礼申し上げます。

 今後、通信販売の体制を整え、アクセサリーを含めた小間物店を本格的に始動する予定です。

 どうぞよろしくお願い申し上げます。
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DATE: 2013/01/11(金)   CATEGORY: 随想録
カイリー・ミノーグ
Pet Shop Boysも、HURTSも、カイリー・ミノーグと♪



Pet Shop Boys & Kylie Minogue《In Denial》/『Nightlife』(1999)より
ゲイの父親が娘と語り合う、という歌





HURTS & Kylie Minogue《Devotion》/『Happiness』(2010)より



HURTSはカイリー・ミノーグの《Confide In Me》をカバーしています





Kylie Minogue《Confide In Me》

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DATE: 2013/01/09(水)   CATEGORY: 随想録
ブベニチェク〜パ・ド・トロワのため息
ツイッターでas dollさまがつぶやいていたのを拝見し、これは行かねば!と徹夜明けに都内をめぐるハードスケジュールの後でしたがルカ氏とともにBunkamuraへ。


ブベニチェク・ニューイヤーガラ《カノン》
2013年1月7日(月)19:00
Bunkamuraオーチャードホール


以下、言いたい放題のメモ。


★《トッカータ》イローナに捧げる
ニューヨーク・シティ・バレエのために振付した作品。まさにこのバレエ団にふさわしい抽象バレエ……と一言では済ませられないパがそこに。クラシック・バレエから大きく逸脱しない誠実なる振付、しかし、そのパのひとつひとつは現代という時を求めて、ほんの少し、歩みを進めていた……この、ほんの僅かな一歩に、どれほどの壮絶が存在するだろう……その小さき亀裂を思い、胸を打たれた。
バレエは基本、人間主体の振付だし、この作品も空間に人間が切り込んでゆく方向性には違いないけれども、時に植物が風に揺れているような振付とも相まって、空間の質、そこに漂う空気の質感が感じられる刹那が多々あった。空気が主役というか…。それ故に、お衣装がちょっと不満足。無名性の高い衣服は素っ気ない方向性に傾いていた。ほんの少し空気を含んだお衣装だったらもっと感動が大きかったと思う。また、音楽に関しては、全編フィリップ・グラスorウィム・メルテン風で踏襲した方がもっと世界観が鋭利になったと思う。

それにしても、これ程、パ・ド・トロワを多用し、魅惑的に描いてみせる振付家は希有ではないだろうか。


★《ドリアン・グレイの肖像》オットー・ベルティスに捧げる
英国文学好きにはたまらないセレクション。しかし、結論としては、ちょっと構成が散漫でした。

双子の兄弟ゆえに実現できた作品、オットー氏がドリアン・グレイを演じ、イリ氏が画家バジル、ドリアンを悪に導くヘンリー・ウォットン卿、そして絵画の中のドリアンを演じわける大変興味深い設定。双子によるドリアンのパ・ド・ドゥはドリアンの変貌と本質を描ききっていて見事でしたが、それ以上に、シヴィル・ヴェインが介入してくるパ・ド・トロワが素晴らしかった! 

この、パ・ド・トロワへのこだわりは何だろう…! 双子というパ・ド・ドゥの狭間には、常に二人を写し出す鏡の存在=第三の舞踊手の存在が必要なのかもしれない……同調し、少しずれ、大きくずれ、ついには途方もない遠さの果ての一心同体……その円環する存在性をつぶさに記録する鏡が…。そんな宿命に彩られた文学性が垣間みられる振付は素晴らしかったけれども、ここでも音楽がいまひとつ。ちょっとメロドラマすぎ。確信犯的にメロドラマにしているわけではないのでこれではちょっと陳腐に見えてしまう。
全体の構成がすっきりとしていないせいで、見所が散逸している印象。プティの《若者と死》のようにタイトな仕上がりにするか、アシュトンの《田園の出来事》のように一幕物としてしっかり仕立てるか、どちらかに振った方が良いような…。完璧な仕上がりではありませんでした。
文学作品をバレエ化するという点では、アシュトン、マクミラン、ジョン・クランコ、ノイマイヤーの完成度には至っていないと思いました。

香水でいえばムスクたっぷりの舞台、ベジャールに代表される濃厚な野性味あるゲイテイストは嫌いではないけれども、やっぱりドリアン・グレイには英国香水のごときノーブル&清廉テイストを望みます。


現代に設定を移したマシュー・ボーンの《DORIAN GRAY》
確信犯的に全てを取りはからう手腕をまた堪能したい…。
→Matthew Bourne's DORIAN GRAY (Official promo montage)
プリズン・ブレイク(ウェントワース・ミラー)なドリアンですね……


★牧神
バレエ・リュス、ニジンスキーの代表作《牧神の午後》を大胆に翻案した作品。
こ、これは・・・とてつもなく衝撃的な作品です! これを鑑賞できただけでも今回のガラ公演に行った価値あり。「一度の鑑賞じゃ足りない…。」(ルカ氏談)

聖職者と少年との同性愛を描いた作品、加えて振付じたいもその勇気を賞賛せねばならぬ程に直接的。しかし、真に衝撃的なのは、一般的にはタブーとされるモチーフを扱ったそれらの点ではなく、神をも恐れぬ人間のその行為が、神々しいまでの美を孕んでしまっているという点……おお、神よ、祈らずにはいられません……。
セクシャルな題材なので一見「性的欲求」に焦点を当てているように思えますが、性的欲求などという人間界の瑣末な次元を突き抜けた、人知の及ばぬ美の世界の出来事を扱った作品だと思う。その、未知なる抽象を表現するために、この題材が必要だったのだと思う。
こ、これは、見ても良い世界なのだろうか……そんな不安が去来する程の極限の美でした。

構成、音楽、振付、舞台装置、衣装、全てが完璧に調和した作品でした。音楽はプーランク作曲の少年合唱曲で始まりドビュッシー《牧神の午後への前奏曲》へ。美をめぐる戦慄にこれほど相応なる倦怠の旋律が存在するだろうか…! 安藤忠雄の光の教会のように、四つのパネルで隙間を作ることで光による十字架を現出させ、そのパネルの移動で細い十字架がしだいに太くなっていく演出も神の視線の象徴のようで本当に素晴らしかった。
聖職者が赤/紫の衣服を着用しているのは、ゴルゴタの丘の十字架の道行きの直前、兵士たちから侮辱を受けた際に着せられた服の色に由来しており(福音書によって記述は異なり、マタイでは赤、マルコ・ヨハネでは紫。赤=殉教、紫=改悛の色)、その出来事と常に共に在り続ける表明とも言えるので、聖職者役の舞踊手が最初着用していた赤い外套を途中で脱ぐのも興味深い演出。彼は果たして、何を脱ぎ捨てたのだろうか……。
また冒頭、主教座を思わせる椅子に聖職者が座っていたのがラストでは牧神がその椅子に座って幕となる。教会にとって主教座は権威と教えの象徴、そこが牧神に乗っ取られている点も面白かった。

キャスティングによって完成度が大きく変化する作品だと思う。今回の公演で何が素晴らしいって、聖職者役のラファエル・クム=マルケ氏! マチュー君がヴァンサン・カッセルになってさらに凄みを増したような……とにかく、罪深い程に美しかった! 黒衣の衣装も胸元と腰部分がシースルーになっていたり♪ 牧神の配役も良かったけれど、少年役のダンサーが葉桜以後だったのが少し残念。できれば金髪碧眼のいかにもな少年希望。
聖職者、少年たちのうちに潜む牧神をかいま見せるように、ニジンスキーの振付が時折覗くのも素敵。ニンフの静的なコール・ドもそのまま踏襲されていて、翻案作品としても最高傑作だと思う。

そしてここでもパ・ド・トロワである。聖職者、少年、牧神の神々しいまでに罪深いパ・ド・トロワは人間側の偽善的な言い分を全て拒絶する程の美のパワーを保持していた…。。。圧巻。

とにもかくにも、バッド・エデュケーション(by ペドロ・アルモドバル)な素晴らしい作品でした!


★《プレリュードとフーガ》
アシュトン風の正統で美しき作品。ドロテ・ジルベールさんの清楚をあますところなく伝える振付。バレエ基本の公演であれば、トウシューズをきちんと身につけた作品を一作は拝見したいので大満足。それにしても、作風の幅が広い。


★《ル・スフル・ドゥ・レスプリ〜魂のため息〜》オルガとマリーに捧げる
美しき題名がそのまま舞台に降りた作品。
普遍性を備えたもはや古典とも呼べる傑作でした! 個人的な好みは《牧神》だけれども、ブベニチェク兄弟の真骨頂はこの作品にこそあるのだと思う。クラシック・バレエをコンテンポラリーへと繋ぐ手腕は天才の領域。自然物をみているような清々しさが本当に気持ちよい。
ここでも多用される男性のパ・ド・トロワとコール・ドがとくに素晴らしい。
手放しで賞賛したい作品です。

ひとつ個人的に大変気になったのが、お客様方の拍手のタイミングがとっても早いということ……拍手は無常にも私たちを束の間の夢から現実へと引き戻す(劇中の賞賛の拍手は別)。もっともっと、たとえ数秒であっても、夢の余韻を楽しみたい…。幕が降りる前に拍手をするのはやめよう。

《牧神》のような衝撃作、《プレリュードとフーガ》のような正統派作品、そして普遍性を備えた本作……恐るべしブベニチェク兄弟!


(ご本人の持ち味が)濃厚なゲイテイストという点では、パトリック・ド・バナ氏も同じ系譜にいるけれども、ド・バナ氏の方が洗練の方向性、ブベニチェク兄弟はあくまでも野性やヴァナキュラーに忠実。コンテンポラリー作品の振付に焦点を当てると、当代の一番の衝撃は今のところラッセル・マリファント氏。二人組という点では、ロイヤル・バレエ団出身、バレエ界のPet Shop BoysことBallet Boyzの方が断然好みです。


★The Ballet Boyz《Torsion》
振付:Russell Maliphant/音楽:Richard English




こちらの音楽はバリー・アダムソンです!
★Sylvie Guillem and The Ballet Boyz《Broken Fall》
振付:Russell Maliphant/音楽:Barry Adamson






★Sylvie Guillem and Russell Maliphant《PUSH》/振付:Russell Maliphant




シルヴィ・ギエム女史とバレエ・ボーイズの公演は2004年に拝見。これ以上研ぎすまされた世界は存在しない…と思える程、美しく精緻な舞台でした。2007年に拝見したギエム女史とマリファント氏の《PUSH》は一舞台を遥かに超えた歴史的事件でした。
静寂の詩人と呼びたいラッセル・マリファント氏。深い精神性を持って静寂の中に奇跡のひとしずくを落とす世界をまた堪能したいです。(思い返せば益々、《エオンナガタ》が謎。同じ人物の作品とは到底思えない程に…。)



年末のHURTSに続き、またもや素晴らしき美に打たれたひとときでございました♪

教えて下さったas dollさまに心より感謝申し上げます!





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DATE: 2013/01/05(土)   CATEGORY: 随想録
サスキア・デ・ブロウ
サン・ローランも、シャネルも、サスキア・デ・ブロウ

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サン・ローラン(メンズ)SS 2013

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シャネル Cruise 2013

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DATE: 2012/12/30(日)   CATEGORY: 随想録
HURTS
 年の瀬をむかえ、今年相見えることのできた孤高の美を、魔女の一撃でむなしく聖夜を迎えた寝台の上でひとつひとつ思い出しておりました。



 なんといっても今年の一番は長い時間をかけて十四人で紡いだ《英国文学十四行詩集》の開催。敬愛する作家さま方との束の間の夢の小部屋は一生忘れ得ない、儚い故に麗しき記憶…

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 五月に開催した個展《バレエ詩集〜半喪のパ・ド・ドゥ》は、モーニング・オブジェ・コレクションとして、追憶をテーマにした作品をまとめて発表した初めての個展でした。

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 二月の大斎節に体験した聖トーマス教会の《マタイ受難曲》全曲公演、これはもはや音楽鑑賞ではなく宗教体験の域でした。男声のみの合唱、危ういまでに繊細なカウンターテナー、シュテファン・カーレ君の瑞々しい歌声にひとりさめざめと涙しました。

 孤高のバレリーナ、ロパートキナさんの公演を二度拝見できたのも希有なる体験。選ばれし者ゆえ、たったひとりきりで暗闇に超然と立ち続ける矜持に、本当に胸打たれました。

 嵐の夜に拝聴したアレクサンドル・ダローさんのピアノ、そしてサイン会にて至近距離で拝見したタローさん……神々しいまでの美に打たれ、もはや気絶寸前でした。。。

 人生の友、ペット・ショップ・ボーイズの新作《ELYSIUM》にも最高に感動。《Behaviour》と並ぶ最高傑作です。

 英国BBC制作の《シャーロック》にも夢中になりました。英国の英知と美意識が最高のかたちで結実した名作中の名作です。

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 エディ・スリマンの「サン・ローラン」のプレタポルテコレクション、ラフ・シモンズの「クリスチャン・ ディオール」オートクチュール&プレタポルテコレクションを拝見できたことも神様に感謝級の出来事。ふたりのFourth sexな美意識がどのように花開くのか……予想を遥かに超えた敬虔なる美に恍惚となり号泣しました。「仏蘭西の歴史には二本の偉大な蝋燭があり、一本がルソン・ド・テネブレの蝋燭、もう一本がジョルジュ・ラ・トゥールの絵の蝋燭」とパスカル・キニャールは言っていますが、それに倣い、現代の仏蘭西の地には、エディ・スリマンとラフ・シモンズ(ベルギー人ですが)という、二本の厳粛なる蝋燭が存在し、美への道筋を清廉に照らし続けている、と言いたいです。

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サン・ローラン

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クリスチャン・ディオール



 そして、日頃から親しくさせて頂いている敬愛する方々の純真で美しいおこころに今年も触れることができたこと・・・わたくしも皆様にふさわしい人間でありたい、と改めて願った一年でした。







 と、ひとり悦に入り、この一年を総括&追憶していたところに突然、神様からの最大級の美の贈り物……というより、美の爆弾ともいうべきシロモノが飛来したのです・・・

 英国人、美青年、二人組、80s英国ニューウェイヴ音楽、クラシックなスーツスタイル・・・この、私にとって超ド級な直球要素が全て揃い、つまりは音楽的にはデペッシュ・モードがペット・ショップ・ボーイズになってマーク・アーモンドがまぶされ、存在性としてはホームズ&ワトソンがギルバート&ジョージとペット・ショップ・ボーイズを経由してエディ・スリマンの写真の中に閉じ込められたような二人組をこの年の瀬に発見してしまったのです!

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元祖・英国人二人組ホームズ&ワトソン



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愛らしきギルバート&ジョージ



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愛しきニール&クリス

を経由して

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エディ・スリマンの写真
(ポール・シムノンの息子たち/2009年プラダ・メンズ・コレクション広告)


に閉じ込められたような彼らは

★★★英国人デュオ《HURTS》★★★

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HURTSの二人♪ セオ・ハッチクラフト君(左)とアダム・アンダーソン君

……う、美しい!!!

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美しい上に、80s的直球音楽を歌っちゃう!

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2009年にデビューしていた彼ら

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どうして誰も、私にこの福音を知らせてくれなかったのだろう!

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日本にも来日してた!(号泣)

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[HURTS]のタイポグラフィも美しい
ファーストアルバムのジャケットはまるで
ペット・ショップ・ボーイズ

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よりちょっぴり美しい僕ら

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80s英国音楽が好きな人間にはストレートど真ん中!



HURTS《Wonderful Life》
横で踊っているお姉さんがちょっと面白いが、、、



HURTS《Illuminated》
スタイリッシュでクールだけど、マンチェスター出身♪


映画《夏の嵐》や《嘆きの天使》の男装も彷彿とさせるPVも素敵!

HURTS《Better Than Love》
そして、シンセなポップです♪


時折激しく動きまわっても素敵な彼ら&クリスよりも働いているアダム君

HURTS《Evelyn》


 ファーストアルバム《HAPPINESS》の完成度がとてつもなく高い彼ら……まさか、自分の人生で、デペッシュ・モードとペット・ショップ・ボーイズとマーク・アーモンドの玉座、つまりは本物の80s音楽の領域を揺るがす存在が現れるとは想像だにしませんでした。

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 というわけで、狂ったようにHURTSに夢中な年の瀬の総括でした♪

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DATE: 2012/09/10(月)   CATEGORY: 随想録
安蘭個展《花蜜のアンフラマンス》
 敬愛する安蘭さまの個展《花蜜のアンフラマンス》初日に伺ってまいりました。

 ★安蘭個展《花蜜のアンフラマンス》★
 2012.9.10〜9.15
 12時〜19時(最終日〜17時)
 銀座・ヴァニラ画廊


 会場には既に多くの方々がつめかけ、大盛況でございました。

 力作揃いの甘やかで耽美な絵画世界にただただ圧倒されましたが、私が殊に惹かれるのは、美へのご矜持たる一閃の強くしなやかな感性と、お人柄のごとき清々しいそよ風が絵画の向こう側に存在していることです。それは、「たましい」という名の美しい煌めきなのかもしれません。

 支持体の被膜に定着された世界は繊細であわやか、夜のしじまに紛れてふわっと遊離しそうな気配が漂っています。

 その静やかな世界を見つめながら、その向こう側に棲む作家の指先の哀感に思いを馳せずにはいられませんでした。その指先は、多くの傷と涙を含んでいるに違いありません。自身の傷を癒すことよりも、純心なる祈りを紡ぎだすことに心を砕いているやさしさに満ち満ちていました。

 絵画と対面することは、その指先を感じること…まさに「手当て」をして頂くことなのかもしれない……と、絵画を前にだんだんと澄み切ってゆく自身の内面と照応しながら、その不思議に胸がいっぱいになりました。

 手当ては祈りでもあります。

 祈ることのできる作家さまを無条件で尊敬します。


 
 オーバルに額装された作品群は、水彩画を主体に美しい点描が効果的に施され、安蘭さまの新たな今後を予感させる大変美しい作品群でした。

 私は会期中にもう一度伺う予定。

 必見の展覧会、皆様ぜひ足をお運び下さいませ。

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DATE: 2012/09/09(日)   CATEGORY: 随想録
香りのドレス

Nancy Sinatra《These Boots Are Made for Walkin' 》

 美大生の頃、フランス・ギャルやフランソワーズ・アルディ、サンディ・ショウやトゥインクル、ニコやブリジット・フォンテーヌなどなど、女性歌手に夢中で、ナンシー・シナトラもよく聴いていました。(それにしても、イカしたビデオ↑です…笑)

 先日、BSをつけていたらこの曲がいきなり流れてきて、素敵すぎる映像にわくわくしていたら、ゲランから新発売された《ラ プティット ローブ ノワール オーデトワレ》のCM↓でした。

 とってもキュート!



 どんな香りか、想像が広がります…。





 ナンシー・シナトラとちょっと声が似ているショッキング・ブルーも好きでした。懐かしー!


Shocking Blue《Venus》LPレコード、今でも大切にしています…
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DATE: 2012/09/07(金)   CATEGORY: 随想録
Pet Shop Boys《ELYSIUM》
 人生の友と呼びたい、&来世、彼らのようになりたいと憧れ続けて幾星霜……ペット・ショップ・ボーイズの新作アルバム《ELYSIUM》が発売されましたー!(リーフレットには二人による曲目解説が収録されていたのですが、インタビュアーはなんと、リトル・ブリテンのデヴィッド・ウォリアムスでした……!)
 

御年58歳で尚、ボーイ・ソプラノのような美しいお声……!


(クリスもしゃべってる!)


ポップな未来派! ロンドンオリンピック閉会式での二人(静止画)
自転車こぎたい……


大好きな曲《Being Boring》(1990)のビデオはかのブルース・ウェバーが手がけています♪


そして《It's a Sin》(1987)のビデオはデレク・ジャーマン!


 今秋ザロフにて開催の《英国文学十四行詩集》にまつわるエトセトラをもっか制作中ですが、彼らから届いた素晴らしい音楽のお陰でやる気満々です♪

 
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DATE: 2012/09/04(火)   CATEGORY: 随想録
シャーロック
 コナン・ドイル原作『シャーロック・ホームズ』の舞台を現代にうつし、大胆に翻案した英BBC制作ドラマ《シャーロック》にもっか夢中です。音楽も冒険という名の旅情があり、エキゾチックでバロック、本当に素敵です♪





 シャーロックとジョンが倫敦の街を駆け抜ける姿が目に浮かんできます。(この曲を流しながらお掃除すると盛り上がります♪) ロンドンタクシーの車窓に映り込む倫敦の風景がとても美しく、二人の姿とオーバーラップする演出はまさに冒険という名の旅情をかき立てます。


 来世、英国の少年になったあかつきには、《ドクター・フー》や《シャーロック》で親友たちと盛り上がりたいです。来年2013年はドクター・フー50周年。ドクター・フーをテーマにした美術展とか、いつか企画したいです♪


 →ドクター、性転換の噂?!
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DATE: 2012/09/03(月)   CATEGORY: 随想録
「美」という意思
 「美とはその実、人間の管轄とは無関係に存在している……」と思う瞬間があります。
 人間の精神・肉体から遠くはなれた場所でひっそりと、脈々と、人間の美を管理している……と。

 美には「意思」があるのではないでしょうか。

 それは、人間側の「美への意思」という意味ではなく、「美」が人間を傀儡のごとく動かしている、主語が「美」である世界がこの世に平行して存在している……としか思えない瞬間があります。

 今夏鑑賞した《世界バレエフェスティバル》……世界の傑出した舞踊手が同じ舞台に立つという希有な公演、それは私が申すまでもなく、本当に素晴らしいバレエの競演でした。

 しかし、その中にたったひとり、「美」の意思によって舞台をつとめているとしかいいようがない程に、まったく別の場所からの光によって照らされている舞踊手がいらっしゃいました。

 バランシン振付作品《ジュエルズ》の「ダイヤモンド」を踊られた、大露西亜の至宝たるウリヤーナ・ロパートキナさんその人……

 気が遠くなるような長き年月を旅してきた美の意思が、遠雷のごとき深い響きを伴って、ロパートキナさんの身体を擦過してゆきました。舞台には、ロパートキナさんという個人の境界線を超えて、「時」とか「歴史」「遺産」と呼ぶべきものが燦然と存在していました。

 美の意思はとてつもない力を孕んでいるに違いありません。美を受け入れられる強靭でしなやかなたましいの器を持つ人は、人間界にはほとんど存在しないのかもしれません。

 美に見初められた人は、究極的な意味ではこの世に居場所を見いだせないのかもしれない……そんな哀感に胸が詰まりました……。




《瀕死の白鳥》ウリヤーナ・ロパートキナ
 

 今秋のマリインスキー・バレエの来日公演は必見です!
 →公演詳細
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DATE: 2012/08/28(火)   CATEGORY: 随想録
牧神の午後
シャネル2012SSコレクションの広告写真、(向きは違いますが)バレエ・リュスの作品、ニジンスキー振付《牧神の午後》の、当時物議をかもしたラストシーンを連想させます……

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シャネル2012SSコレクション/撮影:カール・ラガーフェルド



牧神:ニコラ・ル・リッシュ



牧神:ルドルフ・ヌレエフ


今夏は《世界バレエフェスティバル》と小林紀子バレエシアター《アナスタシア全幕》を鑑賞しました。

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DATE: 2012/08/23(木)   CATEGORY: 随想録
決闘という名のティタイム
決闘という名の美しきティタイム……それは最後の晩餐でもありました。
歴史に残る名場面になることでしょう。

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シャーロックとモリアーティのティタイム
BBC制作ドラマ《シャーロック》の一場面(画像はAli Millerのサイトより引用)
やはり、ミルクティでした(シャーロックはお砂糖入り)


というわけで、Ali Millerのくだんの茶器を英国より取り寄せました♪

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モダーンでありながらエレガント、ウィットも効いていますね
二人のティタイムにこれほどふさわしい茶器があるでしょうか!
(画像はAli Millerのサイトより引用)


厳しい残暑をよそに、シャーロック&モリアーティごっこで日々英国中……。


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素敵……このような生活が理想です♪




Sherlock (TV Series) - Promo Trailer
シーズン3が待ち遠しいです……
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DATE: 2012/07/30(月)   CATEGORY: 随想録
或る夏の一日
或る夏の一日……

Sachiさまのアイデアで、セラフィム・中元さまのお誕生日サプライズ・パーティを我が家で開きました♪

欧米の映画やドラマでは、主人公が自宅へ帰り灯りをつけると「サプライズ!」という場面がよくみられますよね。実は、ちいさく憧れていたのですが、企画するのは初めて。中元さまのご到着をSachiさまと待つ間、ドキドキ緊張しながらプレゼントやケーキの準備などを致しました。

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主役のご到着をしずかに待つプレゼント達
ピアニストの久保田恵子さまからも贈り物が届きました♪



ご到着に合わせ、Sachiさまがヴィオロンでバースディソングを♪
なんという贅沢なサプライズでしょう……

花物語的な乙女世界にこころが震えました。

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Sachiさまお手製のチーズケーキ登場!
お花がちりばめられた、本当に美しいケーキでした

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「頂きま〜す!」
思わずため息がこぼれる程、うっとり清々しいお味でした♪ 幸せ……



アイデアひとつ、想像力ひとつで、こんなにも素敵な会が催せるのだわ・・・と、深く感動。さすが、Sachiさまは永遠の乙女です♪
そして、日頃から大変お世話になっている敬愛する中元さまに、ささやかでもご恩返しができていましたら幸いです。

心映え気高く美しく、繊細な美を紡ぐ方々と交流させて頂く瞬間を神様に感謝した夏の一日でした。



セラフィム様がブログに書いて下さいました♪
→seraphim.diary
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DATE: 2012/06/25(月)   CATEGORY: 随想録
A Midsummer Night's Dream
 夏至の宵、セラフィムの中元さまとピアニストの久保田恵子さまと共に音楽会《Candle Night ~fragments of lights~》に行って参りました。

 蝋燭の灯りのなかで初めて拝聴したmama! milkさまの音楽……メランコリックな音色が仄明かりに照らされたアコーディオンの蛇腹の深紅と相俟って、内省的な情熱を感じさせるとても好みの舞台でした。

 後半。haruka nakamuraさまの静謐なピアノの音色を時に汽笛の如きサクソフォンの重層的な音色が彩ります。風景画ような音楽で閉じた、格別な一夜……敬愛する方々と素敵なひとときをご一緒する歓びをふたたび味わうことができました。


 *


 夏至(ミッドサマー)と言えばやはり・・・


ヨゼフ・クロンハイム
《夏の夜の夢》ヨゼフ・クロンハイム画


 最も美しい季節と言われる英国の夏。
 夏の英国を知らないので想像するしかありませんが、妖精たちの舞うシェイクスピア《A Midsummer Night's Dream/夏の夜の夢》の場面が真実に思える程の美しさなのかもしれません。



   向こうの堤には野生の麝香草がおい繁り、
   桜草や頭を垂れた三色スミレが咲き、
   甘い香りのスイカズラや
   麝香バラや野バラがその上を天蓋のように覆っている。
   夜になるとティターニアは時々そこへ行き
   踊り疲れ、花に包まれて眠りに誘われる。
   そこでは蛇が艶やかな皮を脱ぎ捨て
   妖精が身を包むにはうってつけの着物を置いてゆく。

       ……『夏の夜の夢』松岡和子訳より





ヘンリー・パーセル《妖精の女王》より「優しい空気の精たちよ」
ソプラノ:エマ・カークビー/リュート:アントニー・ルーリー



ヘンリー・パーセル《妖精の女王》より「嘆きの歌」
カウンターテナー:フィリップ・ジャルスキー


 ここニッポンでは、昨今は温暖化の影響か初夏という清々しいあわいの季節があっという間にすぎ、梅雨が明けると紫外線と多湿と猛暑の狂想曲たる夏が来訪、夏が苦手な人間は恐怖するしかない日々ですが、大好きな英国文学の中には特別な季節として「夏」が登場します。

 この世で最も好きな書物、イヴリン・ウォー『ブライヅヘッドふたたび』にもこのような記述があります。

   always summer, always alone,
   the fruit always ripe,
   and Aloysius in a good temper. .....

  「いつまでも夏で、いつまでたっても二人切りでいられて
   果物が熟し、
   アロイシアスが機嫌よくしていてくれるのだったら。・・・」

   私はその夏を一緒に過したようなセバスチアンとして
   彼を覚えていたい。

       ……『ブライヅヘッドふたたび』吉田健一訳より



 セバスチアンのセロファンのように脆く儚い美しさが、英国の美しくも短い夏に重ねられ、涙なくしては読み進むことができない程です……。(上記の「アロイシアス」とは、セバスチアンがいつも行動を共にしているくまのぬいぐるみです♪)


 『ブライヅヘッドふたたび』の映像化はジェレミー・アイアンズ主演のドラマがありますが、納得いかない邦題《情愛と友情》で映画化もされています。トム・フォード監督作品《シングルマン》でコリン・ファースの恋人役を演じた美しきマシュー・グードがチャールス役、ベン・ウィショーが繊細な美青年セバスチアン役です。

 
セバスチアンの「always summer, ……」/映画《情愛と友情》より


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美しきマシュー・グード(英Hackettの広告写真)


 セバスチアンの儚い美しさの底流にはもちろん、シェイクスピア『ソネット集』があります。


   君を夏の一日に喩へようか。
   君は更に美しくて、更に優しい。
   心ない風は五月の蕾を散らし、
   又、夏の期限が餘りにも短いのを何とすればいいのか。
              
       ……吉田健一訳より



(余談ですが……O・SA・GEブローチのキャッチコピーは↑へのオマージュです。
 「又、少女の期限が余りにも短いのを何とすればいいのか。」↓としています♪)

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 ジュリアン・ミッチェル『アナザー・カントリー』の舞台も「Summer, in the early 1930s」でした。


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