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プライベート・プレス──書物と紙片にまつわるエトセトラ
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鳩山会館
《鳩山会館》は、1924年(大正13年)に完成し1996年に修復工事を終えた、音羽の丘の美しい洋館です。四代にわたり政治家を生みだした鳩山家の旧邸で、総理大臣を務めた一郎によってこの洋館は建てられました。

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ドアの格子に配された鳩紋

音羽通りに面した門をくぐり、曼珠沙華や薊の咲く土手に面した道を上ってゆくと、木漏れ日の中からひっそりと表玄関があらわれます。隣接の窓に付随する鉄製の枠や雨樋にまで配された、くるりと羽をひねったような愛らしい鳩の紋が、風格ある佇まいにコミカルに調和しています。

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玄関欄間にある鳩のステンドグラス

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階段踊り場の和風のステンドグラス

室内に入りましても各所で目につく鳩の模様。玄関の欄間や階段室の凝ったステンドグラスには優々と、第一応接室の小振りのステンドグラスには小さく可憐に。

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サンルームの可愛いタイル

サンルームの扉の先には芝の美しい庭園が広がり、薔薇の華やぎが過ぎた今のころには、秋薔薇がぽつりぽつりと。

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庭園からの望む鳩山会館

庭園からの邸の眺めは絶品です。平日、人気のないこともあって、激動の歴史が展開された闊達とした邸の面影は息をひそめ、静まりかえっています。その様はまるで出来たてのお菓子の家のようでもあり、妖精の住処のようでもあり、どこか現実感の薄い「遠い気配」に満ちています。邸の周囲には緑がこんもりと茂り、それが目隠しとなって、高台からの不必要なビル群の眺めがほとんどないことも、お伽の国へと迷い込む道標になっているのでしょう。

しかし、数年前まで空き地だった正面の土地に高層のマンションが! 二階のバルコニーからの風雅な眺めは失われてしまいました。現代の無謀とは無縁の邸から一転、突然の無言の侵入者に、止まっていた現実という時計も動き始めます。

お伽の国とは、常に慌ただしい現実の傍に、その扉を開いたまま存在するもの・・・そこを行き来するための、「遠い気配」という感覚の羅針盤は、どのような世になっても、自分の内に持ち続けたいものです。

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窓向こうの雨樋もペパーミント色

 鳩の守(も)るペパーミントの穴道にまっすぐ落ちれば秋薔薇の求婚



《鳩山会館》
東京都文京区音羽1・7・1 休館日:毎週月曜日


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