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プライベート・プレス──書物と紙片にまつわるエトセトラ
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DATE: 2012/02/23(木)   CATEGORY: 随想録
Ash Wednesday
 2月22日はAsh Wednesday(灰の水曜日)でした。
 この日から、慎しみの菫色の季節、大斎節がはじまります。
 灰の水曜日の礼拝では、一年間手元で大切にしてきた棕櫚の十字架を燃やし、司祭がその灰で信徒の額に十字架を描きながら次の文言を唱えます。

 「あなたは塵であるから、塵に返らねばならないことを覚えなさい」

これは、旧約聖書の次の一節にちなんだ言葉です。

 「お前は顔に汗を流してパンを得る。
  土に返るときまで。
  お前がそこから取られた土に。
  塵にすぎないお前は塵に返る。」
          .....創世記・第3章19節/新共同訳

なぜ「塵にすぎない」かは、ひとつ前の章に記述されています。

 「主なる神は、土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、
  その鼻に命の息を吹き入れられた。
  人はこうして生きる者となった。」
          .....創世記・第2章7節/新共同訳


 灰の水曜日、という言葉じたい、字面も響きも大変美しく、その美しさを体現するこの日の礼拝が殊の外大好きです。司祭の式服や教会内の布製の備品も菫色になる日です。


 敬愛するポッサムおじさんこと、T.S.エリオットの詩にも《Ash-Wednesday(聖灰水曜日)》と題された作品があります。

 「すみれとすみれのあいだを歩んだひと
  さまざまな緑のさまざまな色あいの
  あいだを
  白と青の衣を、御母マリアの色を着て歩んだひと
  永遠の悲しみを知らずして知りつつ
  ささやかな事ごとを語らいしひと
  人びと歩むときその者たちのあいだを動いたひと
  噴水の力をつよめ泉の水をあらたにしたひと

  飛燕草の青を、御母マリアの青を着て
  乾いた岩をひやし砂をかためたひと、
  忘レタマウナ」

        .....「聖灰水曜日」高松雄一訳より抜粋
          (『エリオット選集』第四巻収録・彌生書房・昭和50年)


 五月の個展《バレエ詩集~半喪のパ・ド・ドゥ~》では、ローデンバック『死都ブリュージュ』から夢想したバレエを中心に作品を制作、発表します。
 灰色に満ちた、永遠の半喪期たるブリュージュ……大斎節の今、灰色という色彩に祈りを込めて、制作に打ち込みたいと存じます♪



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