Club Noohl
プライベート・プレス──書物と紙片にまつわるエトセトラ
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DATE: 2006/02/10(金)   CATEGORY: 物語のひとひら
〈a story of the shoe〉
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 リーフ・ブック《刺繍刑》のそれぞれは、全てが続きものの一片になっています。

 小さなカードの表面には片靴の写真、もう一方の面には短歌を綴った〈a story of the shoe〉。この連載では、わたくしが蒐集している靴を主人公に、その靴に馳せた想いを綴りました。

 靴に対する偏愛は、少女時代に遡ります。黒エナメルのロングブーツを履くことのできる嬉しさは、冬の日の、のどかな雪景色とはどこかしら不釣合だわ・・・と幼心にも感じ、そのせいでかえって特別なことのように、ファスナーをジジジと上げる行為に感じ入っていました。

 それぞれの靴には、その靴が一番美しく見える角度、つまり、ひとつの彫刻として物語を喚起する角度、というものがあります。自室のアンティーク・キャビネットには、まだ一度も下ろしていない靴の数々が、各々の特定の角度で陳列されています。アクリルの美しいソールを持つ黒革のサンダルは、黒革とアクリルの接点のラインが美しく映えるようにやや横向きに、花刺繍で彩られたウェッジソールは背面からの急勾配を、15cmピンヒールの黒革のブーツは、踵部分に垂れるリボンが正面になるように、と。

 〈a story of the shoe〉では、可愛らしいUSAコットンやマルベリーのシルクカーテン地などを敷いた上に、リボンやタッセルを絡ませた片靴を置き、撮影したものをお届けしています。21cmという足のサイズを呪った時期もありましたが、ひとつの彫刻としては実にそそられる寸法だわ・・・と、今は意味もなく納得しています。
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