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プライベート・プレス──書物と紙片にまつわるエトセトラ
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DATE: 2012/06/15(金)   CATEGORY: 随想録
半喪と菫色の小部屋
 半喪の小部屋が幕を下ろしてから10日ほどが経ちました。

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《影の王国》2012



 多くのお客様が貴重なお時間を割いてお立ち寄り下さり、半喪の小部屋で羽根休めをするかのごとく、思い思いに過ごされているご様子が遠い昔のことのように、薄霧の奥にかすむ幻影のように、美しく思い出されます。


 はじめてお越し下さったお客様から頂いたご感想……「全体を通して『祈り』を感じました。」また、「息をするのも忍ばれる程……」「息をするのを忘れて……」等々、こちらのささやかな想いがまっすぐに届いたことを知り、感激で胸いっぱいになりながら芳名帳に目を通しました。


 会期があけてまもなくの記事でも書きましたが(→こちら)、展覧会は、たましいを削りながら孤独のうちに制作した祈りと、ご自身の貴重なお時間を削って訪れて下さったお客様の無償の愛が出会う、極めて清らかな場所です。

 敬愛申しあげる作家さまの展覧会に足を運び、そのひとつひとつの作品に込められた祈りの重さを知り、展覧会とはどのような場所であるべきか、私なりに学んで参りました。


 中には、芸術や美を語りながら、その実、目的が別のところにある作家さまもいらっしゃるかもしれません。

 人生は一度きり、そのような美意識の著しく異なる作家さまには今後、毅然とした態度を取りたいと思っております。そうできず、うやむやにやり過ごすことは、美への慢心であり、自分自身の尊厳を自らの手で卑しめる行為だと思い至ったからです。

 自分自身の尊厳を自身で守れずして、どうして他者の尊厳を守り、敬意を払うことができましょう・・・。世界の片隅でたったひとりきり、ひっそりと美を紡ぐしか手だてがなくなったとしても、たましいだけは常に気高く清冽でありたいと願っております。



 繊細な美を繊細なまま存在させたい……、繊細な方々が繊細なままゆったりとくつろげる場をつくりたい……そんな思いから美術活動をはじめ、ちひさな文藝キャバレー《霧とリボン》や《菫色の文法》展などを開催して参りました。

 一時期、その不条理な困難さから人間不信になり、いっさいから身を引いてしまおうと思ったこともございました。しかし、訪れて下さるお客様、お気にかけて下さるお客様のご厚意に支えられ、また、忙しい合間をぬって私事に耳を傾け、励ましてくださった敬愛する作家さま方のやさしさに触れ、自身の弱さを反省し、美への忠誠が揺るぎないものとなりました。

 まがりなりにも展覧会を企画し、素晴らしい作家さまにご協力を仰ぎ、そしてお客様をお迎えする立場に身を置くのであれば、美への矜恃をエレガントに示すことは皆様への最低限の礼儀です。……まだまだ程遠くはありますが、気持ちだけは騎士のごとく繊細な美を守り抜く所存です♪



 長年の夢たる会員制のちひさなサロン、来年あたりから活動を始める予定でおります。自宅の一室にさっそく、半喪と菫色の小部屋を作りました♪

 素敵な皆々様をお迎えできます日を楽しみにしております。今後共、どうぞよろしくお願い申しあげます。







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