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プライベート・プレス──書物と紙片にまつわるエトセトラ
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DATE: 2007/11/03(土)   CATEGORY: 随想録
アレクサンドル・タロー氏のショパン
 アレクサンドル・タロー氏のリサイタルに行ってきました。銀座王子ホールにて、嵐の夜。プログラムはフランス・バロック、フランソワ・クープランとジャン=フィリップ・ラモーです。

 2007.10.26

【プログラム】

 フランソワ・クープラン
 「クラヴサン曲集」より
 ロジヴィエール(第5組曲-1)
 信心女たち(第19組曲-2)
 葦(第13組曲-2)
 プラチナ色の髪のミューズ(第19組曲-6)
 神秘的なバリケード(第6組曲-5)
 奇術(第22組曲-7)
 双生児(第12組曲-1)
 パッサカリア(第8組曲-8)
 さまよう亡霊たち(第25組曲-5)
 「凱旋」より 戦いの響き (第10組曲-1-i)
 シテール島の鐘 (第14組曲-7)
 ティク-トク-ショック、またはオリーヴしぼり機 (第18組曲-6)

 ジャン=フィリップ・ラモー
 「新クラヴサン組曲 ト調 (クラヴサン曲集 第2集 第5組曲)」より
  レ・トリコテ ~ メヌエット ~ レ・トリオレ ~ 未開人
 「新クラヴサン組曲 イ調 (クラヴサン曲集 第2集 第4組曲)」より
  アルマンド~クーラント~サラバンド~三本の手~ファンファリネット
   ~意気揚々~ガヴォットと6つの変奏

 こちらのホールは内装が慎ましく品格があるものの、音の響きはいまひとつ。一音一音が粒として立ち上がっているのに、粒が途中で留まってこちらまで届かない、という印象。

 しかし、そのようなマイナス面を差し引いても、ピアニッシモの震えはこの世のものとは思えない珠玉、1曲1曲の肌理の多彩も、霧の中を歩きながらふいにいろんな風景が現れてくるような不思議がありました。クープランよりもラモーのご演奏の方が感動が深かったです。まるで修道士のような禁欲的なムード。

 ホール内はクラシック音楽のコンサートとは思えない程の暗さ、これは二度目の体験です。一度目はこちらもフランスのピアニスト、パスカル・ロジェさんの時。そんな神経質な内面を持つ人を好みます・・・

 アンコールではショパン「ワルツ集」から19番と子犬のワルツを。
 
 タロー氏のショパン……ひとくちに「繊細」、と言ってしまうにはあまりにも多くを取りこぼしてしまう音色。殊に「ワルツ集」19番や3番、10番の静けさ。森深く、夜露が降りた葉々が、月光に照らされてひんやりと光っているような、沈静的なワルツ集です。聴衆が存在しない、孤独のワルツ集、夜露の中にたったひとり。

 夜露のショパン、毎夜、聴いています。
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