Club Noohl
プライベート・プレス──書物と紙片にまつわるエトセトラ
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DATE: 2012/12/14(金)   CATEGORY: 展覧会
ソネット集、追憶。
《英国文学十四行詩(ソネット)集》
アドベントの到来とともに夢の頁を閉じました

いまだ、その残像に夢見心地の日々です……



Last_1.jpg
ノール作・漆黒のミドルフィンガー・ブローチ(指輪)をゆらし、
精霊をみつめる美しきY嬢
後期展示《クリスマス・キャロル》の小部屋にて



ディケンズの二作品『大いなる遺産』『クリスマス・キャロル』をテーマに
長い時をかけて、十四人の作家がディケンズの夢を紡ぎました



★前期展示《大いなる遺産》★

浅野信二(油絵) 安蘭(絵画) 伊豫田晃一(ドローイング)
川島朗(オブジェ)  江津匡士(絵画) 須川まきこ(ペン画)
SERAPHIM(服飾) 中村キク(鉛筆画) 永井健一(絵画)
ひかり(絵画・アクセサリー) ミストレス・ノール (服飾オブジェ)


GE_1.jpg
ディケンズの書斎、サチス荘の一角


「そのときになってはじめてわたしは、
この部屋のなかのものがなにもかも、懐中時計や柱時計のように、
ずっと昔にぱったり動かなくなってしまったんだ、ということがわかってきた。」
……『大いなる遺産』(山西英一訳・新潮文庫)より



Room_2.jpg
日ごと美を重ねてゆく廻廊


前期展示では、ミス・ハヴィシャムとエステラの住まうサチス荘を中心に
クリスマス・イヴ、荒涼とした湿地帯の風景からはじまる物語を
多彩に描き出しました



Room_E.jpg
着られることを待つエステラのドレスとそれぞれのエステラ像

Room_nigth.jpg
ひっそりと闇を濃くする夜の小部屋


ミストレス・ノールは、
ミス・ハヴィシャムとエステラそれぞれに捧げるオブジェ作品
(原寸大のウェディング・ドレスの片袖)二点と、
サチス荘に寄せるブローチ・シリーズを出品しました



Noohl_Dickens.jpg
ミストレス・ノール《喪の片袖〜ミス・ハヴィシャムの肖像》2012
67.2×43×10.5cm
(ナチュラルラテックスラバー、絹糸、絹リボン、スパングル、絹布、ジェッソ、木)
ミス・ハヴィシャムの気配のみが遺され……



「こんなにあらゆるものがぱったりとまっているのでなかったら、
色あせて朽ちしぼんだすべてのものが、こんなに静止しているのでなかったら、
老い凋んだ体にまとった、色あせた婚礼服すら、
これほどまでに死衣のようには見えなかったろうし、
長いヴェールだって、こんなにまで経帷子そっくりに見えはしなかったろう。」
……(同前)より



Noohl_Brooch.jpg
ミス・ハヴィシャムの遺髪やリボンをテーマにした
ミドルフィンガー・ブローチ(指輪)、カフス・ブローチ(ブレスレット)
オブジェ作品《喪の片袖〜ミス・ハヴィシャムの肖像》と同じ絹糸・絹リボンを使用



ずっと以前から敬愛申し上げてきた作家さま方を
ソネット集にお迎えすることができ、
夢の小部屋へと美の伴走ができましたこと、望外の喜びでした



Aran_sama2.jpg
画家の安蘭さま。出品作《Estella》と同じ赤いリボンとヘアスタイル
セラフィム様のエステラのドレスと共に…


Book_Sonnets.jpg
同時刊行した作品集『The book of two pages 〜 The Sonnets I』
一篇の十四行詩のように、十四人の作家の新作が1点ずつ納められています
フルボーダーのある書物の見開き頁に見立てた紙面デザイン
二頁のみの儚き書物です


Book_Sonnets2.jpg
[作品集内容]作品集頁、プロフィール頁(薄紙)、表紙カード、扉カード、蔵書票
(銀色の畳紙挟み・グラシン紙包み・リボン綴じ)


Latter.jpg
ソネット集オリジナル便箋。こちらも書物の見開き頁を模したデザイン
中央にミシン目があるので切り離してもご使用頂けます♪



その上、多くのお客様にご来廊頂き
束の間、夢を共有できましたこと、掛け替えのない想い出です
心よりお礼申し上げます



Pianist.jpg
ピアニスト・久保田恵子さまの美しき後姿

Sachi_sama2.jpg
ノール作・OSAGEブローチを身につけてお越し下さったSachiさま♪


サチス荘の一角が、いつまでも
皆様の心奥でひっそりと時を重ねてゆきますように…



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★後期展示《クリスマス・キャロル》★

浅野信二(油絵) 伊藤俊(パーコレイションスカルプチャー)
伊豫田晃一(ドローイング) 金田アツ子(製菓・絵画) 川島朗(オブジェ)
佐分利史子(カリグラフィ) 永井健一(絵画)
ミストレス・ノール (写真)


「霧は、すきまというすきま、かぎ穴というかぎ穴から、
流れこんできました。
そして、外はあまり霧が深いので、ここはとても狭い路地なのに、
向かいがわの家が、ただまぼろしのようにみえるのでした。」
……「クリスマス・キャロル」『世界少年少女文学全集 イギリス編4』収録
(原島善衛訳・昭和29年・創元社)より


Carol1.jpg
闇と霧と精霊たち


後期展示では、
倫敦の闇と霧にまぎれ、精霊や亡霊たちが舞うクリスマス・イヴ、
静謐な透明感に満ちた一夜のまぼろしを描き出しました



Carol2.jpg
クリスマス・ツリーと精霊たち


前期、後期ともに、小部屋には
英国人俳優アントン・レッサー氏による原文朗読を流しました



Carol4.jpg
人影と精霊たち


夜間、オブジェの灯りと間接照明のみで
作品をご高覧頂く時間を設けました
その昔、蝋燭の灯りを手に作品たちの囁きに耳を寄せた
しずやかなる対話に敬意を込めつつ・・・



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霧ごしに見る川島朗さま作《十二月の幻影〜クリスマス・キャロルの箱》


「長い一年のこよみのうちで、
男も女もいっせいに、かたくとじられていた心をぱっと開き、
自分よりも貧しいひとびとも、おたがいにゆくゆくは
死んでいかなければならない道づれであり、
けっしてほかの旅路をさすらうちがった人間と思われないのは、
ぼくの知っているかぎり、この時だけなんです」
……(同前)より



Carol3.jpg
ミストレス・ノール《霧の墓標》2012/写真、顔料プリント(限定30部)
最後のクリスマスの霊がスクルージに未来の墓標をみせている場面に、
上述の原文の言葉を重ねて……



Fin2.jpg


もうすぐ聖夜、
皆様のおこころに精霊たちの灯りがいつまでも点り続けますように…
恵み深いひとときをどうぞお過ごしください

「わたしは、過去、現在、未来に生きよう!」……(同前)より


Fin3.jpg


また見ぬソネット集の一篇に想いを馳せつつ、
心からの感謝を込めて……





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