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プライベート・プレス──書物と紙片にまつわるエトセトラ
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DATE: 2013/02/02(土)   CATEGORY: SCRIPTORIUM
写字室より
 HOLON タイポグラフィ作品展《SCRIPTORIUM〜聖書の言葉を写し、纏う試み〜》会期も近づき、もっか鋭意写字中です。

 ★森岡書店さんのHPに掲載中の展覧会情報
 →SCRIPTORIUM

 シルクスクリーン、リトグラフ、写真作品、限定版書物、書体見本、約20点(全て新作)の展示になります。作品以外に、HOLON設立当初から表紙・目次・扉デザインを手がけてきた『現代思想 臨時増刊号』(青土社)やプライベート出版物、邦楽家・西松布咏氏のために制作した舞台衣装(着物と帯/オリジナルアルファベット書体で綴った詞章を染めたもの)なども展示予定です。

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 作品画像(部分)を少し…

AW.jpg
リトグラフ作品《Ash Wednesday》(部分)
薄墨色のキャンソン・エディション紙に菫色と濃灰色の二色刷り


 作品《Ash Wednesday》は書体「Cemetery Gates」で「創世記」(文語訳)の言葉を写しました。(会期中の2月13日が今年のAsh Wednesday/灰の水曜日です)
 制作している書体は全てアルファベット書体、日本語の文はローマ字組みをしています。書体「Cemetery Gates」はその名の通り、欧羅巴の墓地のアイアン細工の門をイメージして制作しました。墓地の門はまさに生と死の狭間に位置する存在……Ash Wednesday(灰の水曜日)も生と死に思いをはせる季節の始まり…「あなたは塵から生まれたのだから、塵に返ることを覚えなさい」に想いを馳せつつ・・・


SMP.jpg
リトグラフ作品《St Matthew Passion》(部分)
薄墨色のキャンソン・エディション紙に濃灰色の一色刷り


 作品《St Matthew Passion》は、この世で最も好きな楽曲《マタイ受難曲》へのオマージュ。書体《薔薇窓》で「マタイ傳福音書」(文語訳)の一節を写しました。ゴシック建築の教会を彩る薔薇窓、そこから差し込む美しい光にイエス様の嘆きを重ねて……


SM.jpg
リトグラフ作品《園の中に住む者》(部分)
薄い琥珀色のファブリアーノ・ロサスピーナ紙に濃灰色と紫紅色の二色刷り


 作品《園の中に住む者》は、書体「Scarlet Martagon」にて「雅歌(The Song of Solomon)」の一節を写しました。欽定訳聖書(KJV・1611年)からの引用です。雅歌に登場する百合はパレスチナに多く咲くスカーレット・マルタゴンという説が最も有力とのこと(『聖書の花』阿部薫著・八坂書房より)。書体「Scarlet Martagon」はくだんの百合をモチーフに制作しました。


 版画作品は版画工房との共同作業です。プロフェッショナルなお仕事ぶり、殊に色彩に対する精緻な感性が素晴らしく、こちらが指定した微妙な色味を完璧に表現して下さいました。


 シルクスクリーンでは和風モダンな作品も制作しました。

Silk1.jpg
シルクスクリーン作品(部分)
《傳道之書(コヘレトの言葉)》の一節を書体「Cemetery Gates」で♪




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Foot.jpg
写真作品《Footfalls Echo in the Memory》(部分)

 コラージュの手法を応用した写真作品シリーズ(パソコン合成は行っておりません)。今回題材に選んだ聖書の言葉にT.S.エリオットの詩「四つの四重奏曲」「聖灰水曜日」、R.M.リルケ「マリアの生涯」のイメージを重ね、作品化しました。

 足音は記憶の中に反響する
 開けたことのない薔薇園への出口のある
 通ったことのない廊下に
 反響する。私の言葉は反響する
 そんな風に、あなたの心にも。

        .....「四つの四重奏曲〜バーント・ノートン」(西脇順三郎訳)より



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 限定20部の書物作品は、オリジナル書体で装飾された「The Song of Solomon(雅歌)」と「The Lamentations of Jeremiah(エレミヤの哀歌)」の2種(欽定訳聖書(KJV・1611年)より引用)。欽定訳聖書のサイズを反映した大判の書物になります。特装函入り、リトグラフ作品1点付き。


 
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 ……と、日々鋭意制作中の此処写字室に、セラフィムの中元さまよりなんとも粋な贈り物が届きました!

 フランチェスコ修道会伝統のレシピによるハーブティ(清廉なるお味!)、聖シルヴェストロ修道院の蜂蜜(やさしいお味をそのまま頂きました)、そして、ソーテルヌの貴腐ワインにつけ込んだレーズンをショコラで包んだ小さな宝石のようなデザート……まさにスクリプトリウム・セット!

 武蔵野修道院・写字室の士気がいっきに上がりました♪


Tea_Time.jpg
夜半、制作の喧噪を忘れ、束の間優雅なひとときを堪能♪

 聖トーマス教会の《マタイ受難曲》を聴きながら、静寂のひとしずくをゆっくりと味わいました。

  悔い改めの念が
  罪の心を千々にさいなむ、
   この涙の滴が
   好ましい香水となって
   イエスよ、あなたに注がれますように

         .....《マタイ受難曲》ピカンダー詩、アルトのアリアより




聖トーマス教会《マタイ受難曲》/アルト:シュテファン・カーレ



 中元さま、素晴らしきお心遣いを本当にありがとうございました!


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 HOLON タイポグラフィ作品展《SCRIPTORIUM》、まもなく扉が開きます。

 皆様のお越しを心よりお待ちしております♪
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