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プライベート・プレス──書物と紙片にまつわるエトセトラ
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DATE: 2008/04/16(水)   CATEGORY: 随想録
胸飾りのリボン
アレクサンドル・タロー氏のピアノによるラモー『クラヴサン曲集』は、ラモーの小暗さが静かに表現されていて大好きな一枚です。クラヴサンによるものであれば、スコット・ロス氏の孤高のご演奏が一番、その次にクリストフ・ルセ氏のものが好きです。これらはどれもCD盤ですが、殊SP盤になると、クープランに比べてラモーの演奏は圧倒的に少ないようです。

ランドフスカ夫人のラモー『クラヴサン曲集』(SP盤)を蓄音機でよく聴いていますが、音色はもちろんのこと、演奏じたいがいまのクラヴサン演奏者とはまったく違っています。素朴な音色なので、なんと申しましょうか・・・ちいさなものを掌に包んだような愛着が湧きます。現代の演奏家はむしろ、曲に込められた原石のようなものを一粒一粒抽象化して取り出しているような深い精神性を感じます。どちらにもそれぞれの良さがあるので、その都度、胸を打たれます。



先日、いつもSP盤を購入している神保町のお店から電話がありました。SP盤ではラモーものはとても少ないので、入荷した際は取り置きしてくれるようお願いしてあり、フランスのピアニストが演奏するラモーが入荷したとのことでした。『クラヴサン曲集』第二組曲の「二つのリゴードン」と「ロンドのミュゼット」の2曲が片面に入っていて、もう片面にはクープランの一曲が入っていました。

曲目は「胸飾りのリボン」。

男性の店員さんが電話口でその名を告げる愛らしさとともに、遠い記憶の奥深い場所に響いてくるようなノスタルジーに静かな喜びを覚えました。

クープランの『クラヴサン曲集』は第27組曲まであり、曲数は膨大です。オリヴィエ・ボーモンによる全集を持っていますが、CDで10枚にもなります。そんな膨大な曲数の中から選曲された1曲が「胸飾りのリボン」・・・リボンというものに特別な愛情を持ち、それをモチーフとして作品を作ってきた者にとって、運命的なものを感ぜずにはいられない出来事でした・・・ちょっと大げさですが。
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